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Gemini Notebookのスライド・解説動画が「先に構成案を見て直せる」ように — AIに資料を頼むときの"手戻り"を減らす

Googleは2026年10月21日、Gemini Notebookでスライド資料や解説動画(Video Overview)を作る前に、構成案・制作メモを確認して文章で直しを入れられるようにしたと発表しました。管理者設定は不要で、Workspaceの全顧客と個人アカウントが対象です。「AIに作らせたら思っていたのと違う」を減らす使い方を、中小企業の目線で整理します。

中屋 茂美の顔写真

中屋 茂美

TSUNAGARU AI LABO 主宰/株式会社TRAVEL CREATE 代表

会議机の上で、紙に書いた資料の目次に赤ペンで直しを入れている手元。瑠璃色の付箋が差し色になっている

AIに資料づくりを任せて、一番時間を取られるのはどこか。私の実感では「作る時間」ではなく、出来上がった後の「ここ、違うんだよな」の作り直しです。

その作り直しを減らす更新が、Google から出ました。

この記事の要点

  • 2026年10月21日の発表。Gemini Notebook でスライド資料・解説動画を作る前に、「構成案」「制作メモ」を見て、文章で直しを入れてから本番を作れるようになった
  • 管理者設定は不要。Workspace の全顧客・Workspace Individual・個人アカウントが対象で、10月16日から最大15日かけて順次表示
  • 急ぐときは確認なしの即作成もこれまでどおり選べる。**「お客様に出す資料は構成案から」「社内の叩き台は即作成」**の使い分けが効く

一次ソース: Gain more creative control over Slide Decks and Video Overviews in Gemini Notebook — Google Workspace Updates(2026-10-21)

何が変わったか

Gemini Notebook は、以前「NotebookLM」と呼ばれていたサービスで、2026年7月に今の名前になりました。案件や顧客ごとに資料をまとめて置き、その資料をもとに AI と会話できる"箱"です(Gemini アプリの中で同じように資料をまとめて使える「Notebooks in Gemini」が組織向けに提供された話は「Gemini の「案件ごとの箱」が組織向けに正式提供」で書きました)。その箱から、スライド資料や解説動画を作る機能があります。

これまでは、頼むといきなり完成品が出てきました。今回の更新で、作る流れが段階式になります。一次ソースの内容を整理すると、次のとおりです。

これまで 2026年10月の更新後
作り始め 頼むと、いきなり完成品が出る 置いた資料をもとに、AIが「何に焦点を当てるか・形式・見た目」の候補を出してくれる
途中の確認 なし 確認スイッチをオンにすると、スライドは構成案、動画は制作メモを作る前に見られる
直し方 完成品を見てから、直してほしい点を伝える 構成案の段階で、文章で直しを入れてから本番を作る
急ぐとき — 確認なしの即作成も選べる
管理者設定 — 不要(利用者がスイッチを入れるだけ)

最初から「こういう資料にしたい」と分かっている場合は、頼む文章にそれを書いておけば、AIがその内容を選択肢に先回りで反映してくれる、とも書かれています。

手持ちの資料から構成案をつくり、直しを入れてからスライドと動画に仕上げる流れを、瑠璃色を差し色にしたフラットイラストで表現

なぜ経営者にとって意味があるか

部下に資料を頼むとき、できる上司ほど「いきなり完成させないで、まず目次を見せて」と言います。完成品を全部作らせてから方向違いに気づくと、作った側も直す側も時間を失うからです。

AIも同じでした。これまでは"いきなり完成品"が出てきて、そこから直しを伝える流れだったので、そもそもの方向がずれていると手戻りが大きくなりがちでした。今回の更新は、AIとの仕事の順番を、人に頼むときの自然な順番に揃えたものだと受け止めています。

特に効くのは、こんな場面です。

  • お客様向けの提案資料:見積や過去の提案書を箱に入れ、構成案で「価格の話は最後に」「事例を先に」と直してから作らせる(見積の下書きそのものの作り方は「見積書の下書きをAIに作らせる」へ)
  • 社内向けの説明動画:マニュアルを箱に入れ、制作メモの段階で「新人向けに専門用語を減らして」と伝えてから作らせる(文書を動画にする話は「Google Vidsが「文書を動画に変える」ようになった」も参考になります)
  • 会議の報告資料:議事録を箱に入れ、構成案で「結論を1枚目に」と直す

中小企業の最初の一歩(3つ)

  1. 「よく作る資料」を1つ選ぶ:毎月の報告、お客様への提案、新人向けの説明など、繰り返し作るものを1つだけ選びます
  2. その資料の材料を Gemini Notebook の箱に入れる:過去の同じ種類の資料、元になる数字や議事録をまとめて置きます
  3. 確認スイッチをオンにして、構成案に1回だけ直しを入れる:直しの文章は「1枚目は結論」「専門用語は使わない」など、上司として部下に言う言葉で十分です。何度か使ううちに、自社の"直しの定番"が見えてきます

その"直しの定番"は、会社の資料づくりの型そのものです。書き出しておけば、誰がAIに頼んでも同じ品質に近づけられます。

当社の研修・講座でも、手持ちの資料から提案スライドの叩き台を作る演習で、この「構成案を見る→直す→作らせる」の流れをそのまま体験していただく予定です。

まとめ

  • Gemini Notebook のスライド・解説動画が、構成案・制作メモを見て直してから作る流れになった(2026-10-21発表・管理者設定不要)
  • 「まず目次を見せて」という、人に頼むときの順番がAIにも使えるようになった
  • 最初は「よく作る資料」1つで試し、自社の"直しの定番"を貯めていくのが近道

AIに資料づくりを任せたいけれど、何から手をつけるか迷っている方は、無料相談からお気軽にご相談ください。

よくあるご質問

Q. 管理者の設定は必要ですか?

A. 一次ソース(Google Workspace Updates 2026-10-21)では、この機能に管理者側の設定項目はなく、利用者が「構成案を確認(Review outline)」「制作メモを確認(Review producer notes)」をオンにするだけで使えるとされています。対象は Google Workspace の全顧客・Workspace Individual・個人の Google アカウントです。ただし Gemini Notebook そのものを管理者が止めている場合は使えません。

Q. いつから使えますか?

A. 2026年10月16日から段階的に展開が始まり、画面に表示されるまで最大15日ほどかかるとされています。まだ表示されていない場合は、数日おいてから Gemini Notebook の「Studio」パネルを開き直してみてください。

Q. 急いでいるときも、毎回構成案を確認しないといけませんか?

A. いいえ。確認のスイッチをオフにすれば、これまでどおり確認なしですぐに作らせることもできます。社内向けの叩き台はすぐ作らせ、お客様に見せる資料は構成案から直す、と使い分けるのが現実的です。

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