# ヒヤリハット報告を「書いてもらえる」仕組みにする — スマホで選ぶだけの報告と、AIの種類分けで"次の事故"を先回りする

公開日: 2026-10-28
最終更新: 2026-10-28
著者: 中屋 茂美
正規URL: https://tsunagaru-ailabo.com/blog/hiyari-hatto-houkoku-ai-shukei

「ヒヤリハットは大事だから、報告してね」——朝礼でそう言っても、報告用紙はなかなか埋まらない。たまに集まっても、ファイルに綴じたまま誰も読み返していない。製造・建設・運送の社長さんから、よく聞くお話です。

現場の人が報告を嫌がっているわけではありません。**書くのが面倒で、書いても何も変わらない**から続かないのだと、私は考えています。

だとすれば、手を打つところは2つです。**報告の手間を減らすこと**と、**集まった報告を"次の手"に変えること**。後半の「まとめて読み解く」ところは、AI がとても得意な仕事です。

## 報告が集まらない会社・集まる会社の違い

| | 集まらない（Before） | 集まる（After） |
| --- | --- | --- |
| 報告の手段 | 事務所の紙の用紙に手書き | 現場でスマホから、選ぶだけの項目＋一言 |
| 報告にかかる手間 | 事務所に戻って、思い出して書く | その場で、短い時間で終わる |
| 集計 | 誰かが月末に読み返して数える | AI が種類ごとに分けて、下書きを作る |
| 現場への返し方 | 返ってこない | 翌週の朝礼で「こう変えました」と伝える |
| 報告した人の気持ち | 「書いても意味がない」 | 「書いたら変わった」 |

いちばん大事なのは最後の行です。報告が対策につながったと分かると、人は次も書いてくれます。

## ステップ1：報告を「スマホで選ぶだけ」にする

まずは、Google フォームで報告の入口を作ります。紙の用紙をそのままフォームにするのではなく、**選ぶだけの項目を中心に**するのがコツです。

| 項目 | 形式 | 例 |
| --- | --- | --- |
| いつ | 日付 | — |
| どこで | 選ぶ | 第1工場／倉庫／出荷場／現場／車両 |
| 何をしていたとき | 選ぶ | 運搬中／機械の操作中／荷積み中／移動中 |
| どうなりそうだった | 選ぶ | はさまれ／転倒／落下／接触 |
| 一言で | 短い文 | 「通路の角でフォークリフトと鉢合わせ」 |
| 写真 | 任意 | 場所の写真（人の顔は写さない）。※写真の添付は Google アカウントへのログインが必要 |
| 名前 | 任意 | 詳しく聞いてもよい場合だけ |

フォームのQRコードを休憩所や車両に貼っておけば、思い出したその場で送れます。フォームの「回答」タブから保存先のスプレッドシートを一度つないでおけば、以後の回答はそこに自動で溜まっていきます。

![作業手袋をはめた手がスマートフォンを持ち、画面にシンプルな入力フォームが表示されているクローズアップ写真。背景には工場の通路がぼけて写っている](/images/blog/hiyari-hatto-houkoku-ai-shukei/body.jpg)

## ステップ2：月に1回、AI に「種類分け」と「傾向の下書き」をさせる

報告が溜まったら、スプレッドシートの Gemini や、会社で使っている AI に読ませます。頼み方の例はこうです。

> この表は、ある月のヒヤリハット報告です。「どこで」「何をしていたとき」「どうなりそうだった」「一言」の列を読んで、
> 1. 似ている報告をまとめて、種類ごとに件数を数えてください
> 2. 同じ場所・同じ作業で何度も起きているものを挙げてください
> 3. 現場で話し合うための論点を3つ、短い文で出してください
> 推測で数字を足さず、表にある報告だけで答えてください。

自由に書いてもらった「一言」の種類分けは、「[Googleフォームで集めた自由記述を、AIで「種類分け」して集計する](/blog/form-jiyu-kijutsu-ai-shurui-wake)」と同じ考え方で進められます。分け方の基準を先に決めて AI に渡すと、毎月同じ物差しで比べられるようになります。

## ステップ3：対策を決めるのは人、返すのは朝礼で

AI が出すのは、あくまで**話し合いの材料**です。どの危険から手を打つかは、現場をよく知る人と社長が決めます。

| 役割 | AI に任せること | 人が決めること |
| --- | --- | --- |
| 集める | — | 報告の項目、名前を任意にするか |
| 分ける | 種類分け・件数の集計・同じ場所の洗い出し | 分け方の基準の見直し |
| 考える | 話し合いの論点の下書き | どの危険から手を打つか |
| 返す | 朝礼で読み上げる文の下書き | 対策の中身と、誰がいつまでにやるか |

そして、決めた対策は**翌週の朝礼で必ず現場に返します**。「先月、通路の角での鉢合わせの報告がいくつかあったので、ミラーを付けました」。この一言が、次の報告を連れてきます。

## 最初の一歩（3つ）

1. **フォームを1つ作り、QRコードを1か所に貼る**：まずは一番人が集まる休憩所から。項目は上の表の7つで十分です
2. **最初の1か月は「数」より「続くか」を見る**：報告が少なくても大丈夫です。出してくれた人にお礼を言うところから始めます
3. **月末に1回、AI に種類分けさせて、朝礼で1つだけ返す**：対策は1つで構いません。「書いたら変わった」を一度見せることが、いちばんの近道です

現場の報告を「書かせず」に集める考え方は、「[日報を「書かせず」に、AIに聞き取って書いてもらう](/blog/nippou-kikitori-ai)」でも書いています。ヒヤリハットと日報は、どちらも**現場の声を、手間なく経営の判断材料に変える**仕組みです。

フォーム・スプレッドシート・AI をつないだ仕組みづくりを、社員さん自身でできるようにしたい場合は、当社の[研修・講座](/training)もご覧ください。

## まとめ

- ヒヤリハット報告が続かない理由は、**書くのが面倒**で、**書いても何も変わらない**こと
- スマホのフォームで「選ぶだけ」にして手間を減らし、AI に種類分けと論点の下書きを任せる
- 対策を決めるのは人。決めたことを**朝礼で現場に返す**ことが、報告が続く一番の仕組み

現場の手作業を1つずつ仕組みに変えていく進め方は、[名古屋・愛知の中小企業のための「業務自動化」完全ガイド](/blog/nagoya-aichi-gyomu-jidoka-guide)にまとめています。「うちの現場ならどこから始めるか」を一緒に考えたい方は、[無料相談](/contact)からお気軽にご相談ください。

## よくある質問

### 報告を AI に読ませても大丈夫ですか？

会社として利用を認めた、業務用の AI（会社契約の Google Workspace の Gemini など）を使ってください。報告には人の名前や体調が書かれることもあるため、無料の個人アカウントに貼り付けるのは避けます。種類分けに名前は不要なので、AI に渡す列から氏名を外しておくのも手です。

### 匿名で報告できるようにしたほうがよいですか？

会社の風土しだいですが、最初は「名前は任意」にしておくのも一つの方法です。報告した人が責められないことが、報告が続く一番の条件です。名前がないと詳しく聞けない場面もあるので、「詳しく聞いてもよい人は名前を書いてください」と一言添えておくと両立できます。

### AI の種類分けをそのまま安全対策に使ってよいですか？

AI の種類分けは「下ごしらえ」です。どの危険から手を打つかを決めるのは、現場をよく知る人と社長です。AI の分け方がおかしいと感じたら、分け方の基準（種類の一覧）を人が直して、もう一度分けさせてください。
