# 道路工事の「保安図」を、地図から下書きするアプリで試した — 道路標識・標示業のAI導入、最初の3か月（愛知県／案件事例）

公開日: 2026-10-22
最終更新: 2026-10-22
著者: 中屋 茂美
正規URL: https://tsunagaru-ailabo.com/blog/doro-hyoshiki-hoanzu-app-case

道路工事の現場には、「保安図（保安設備図）」という図面が欠かせません。どこから車線を絞り、どこに標識やコーンを置き、誘導員がどこに立つか。工事のたびに、場所に合わせて描き起こす図面です。

この記事は、愛知県内の**道路標識・標示業の会社**と進めている、AI導入の最初の3か月をまとめたものです。企業名は伏せています（一部匿名化）。まだ道の途中の事例ですが、「AI導入を何から始めるか」に迷っている経営者の参考になればと思い、書いています。

## この案件の要点

| 項目 | 内容 |
| --- | --- |
| 業種／地域 | **道路標識・標示業／愛知県内** |
| 期間 | **2026年夏にご相談・初回訪問 → 秋から社員研修を開始**（約3か月・進行中） |
| 課題 | **工事ごとの保安図を毎回描き起こしている／ペーパーレス化と業務効率化を進めたいが、何から手をつけるか** |
| 試したもの | **住所と地図から保安図の下書きを作るデモアプリ**（初回訪問の直後に試作） |
| 並行して進めていること | **社員研修（国の助成金を活用）／メール環境の Google Workspace への統一／工事案件を管理する仕組みづくり** |
| 導入前 → 導入後の狙い | **毎回ゼロから描く → 地図と寸法から下書きを出し、人は確認と仕上げに集中する** |
| 人が確認する範囲 | **図面の最終確認・申請に出す正式な図面は必ず社員が仕上げる**（アプリは下書きまで） |

※数値・内容は実際の支援に基づきます（一部匿名化）。

## 始まりは、経営者の集まりでのご縁でした

ご相談をいただいたのは2026年の夏です。経営者の集まりでご一緒した社長から、後日「ペーパーレス化と業務効率化に取り組み始めたところで、AI導入に向けて一度話を聞きたい」とご連絡をいただきました。

すでに他のシステム会社からも提案を受けている段階でした。だからこそ、私たちは**「何を入れるか」より先に、「どの仕事が一番重いか」を一緒に見る**ところから始めることにしました。

## 初回訪問で見せてもらった「2枚の図面」

初回訪問で、実際の工事で使った保安図を見せていただきました。

道路の形、車線の幅、工事する範囲、予告の標識を何メートル手前に置くか。1枚の図面に、現場の判断がぎっしり詰まっています。そして、これを**工事のたびに場所に合わせて描き起こしている**とのことでした。

「この下書きを、住所を入れるだけで出せたら楽になりますか？」とお聞きしたところで、試作することに決めました。

## 訪問直後に試作したデモアプリ

訪問を終えたその日のうちに、保安図の下書きを作るデモアプリを試作し、翌日にご案内しました。流れは4ステップです。

| ステップ | やること | これまで |
| --- | --- | --- |
| ① 場所 | 住所を入れると、地図で場所を確認できる | 地図を別に開いて確認 |
| ② 寸法 | 航空写真の上で2点をクリックすると、道路幅や工事範囲の距離が自動で入る | 現地の情報から寸法を拾う |
| ③ 標識 | 必要な標識と、予告の距離（50m／100m／200m）を選ぶ | 毎回描き込む |
| ④ 図面 | 図面・位置図・標識の一覧がA4横1枚にまとまり、印刷やPDFにできる | 手で清書 |

規制のかけ方（片側交互通行／車線減少／歩道規制）を選ぶと図の描き方が変わり、図の中の標識はドラッグで位置を調整できます。作った図面は案件として保存し、あとから開き直せるようにしました。

ここで大事にしたのは、**「完成品」ではなく「話のたたき台」として出す**ことです。言葉で「こういうものが作れます」と説明するより、動くものを見ていただくほうが、話がずっと具体的になります。

![片側の車線をコーンで絞り、標識と誘導員を配置した道路工事の様子を、斜め上から見た立体的な図解で表現](/images/blog/doro-hyoshiki-hoanzu-app-case/body.jpg)

## 実務の目で見直して、5か所を作り直した

試作したデモを、お預かりした実物の図面と並べて実務の目で見直すと、描き方が実務と違う点が5つ見つかりました。

- 矢印の色の使い分け
- 車線を絞る部分の形（45度の台形にする）
- コーンの置き方（全周に並べる）
- 標識の位置（路肩の線に沿わせる）
- 誘導員の立ち位置（車を止める位置に置く）

数日のうちに、この5点をすべてアプリに反映しました。**図面には、現場で長く続いてきた「当たり前」が詰まっています。**それは、一度形にして実物と並べてみて、初めてはっきり見えてきます。最初から完璧な仕様書を作ろうとしていたら、この5点はもっと後になって見つかっていたはずです。

この「見せる→直す」の往復は、[整備工場の撮影記録アプリ](/blog/seibi-satsuei-app-case)や[税理士法人の社内アプリ](/blog/zeirishi-hojin-shonai-app-case)でも同じでした。業種が違っても、進め方の芯は変わりません。

## アプリより先に整えた「土台」

その後あらためて業務のヒアリングを行い、社長と相談して決めたのは、**アプリを広げる前に、社員がAIを使える土台を作る**という順番でした。

1. **社員研修**：国の人材開発支援助成金を活用し、社員の方向けの研修を始めています
2. **メール環境の統一**：これまで使っていたメールソフトから Google Workspace（Gmail）へ移るための手順書を作り、お渡ししました。旧アドレスも使い続けられる形にしています（社内の仕組みを Google に揃える話は「[Microsoft 365からGoogle Workspaceへの「引っ越し」](/blog/m365-google-hikkoshi-cost-zero)」でも書きました）
3. **工事案件を管理する仕組み**：保安図だけでなく、工事案件や入札の情報を1か所で見られる仕組みづくりにも並行して取り組んでいます

地味に見えますが、メールやファイルの置き場所がバラバラのままAIを入れても、AIに読ませたい情報が散らばったままです。**土台を揃えてから道具を乗せる**ほうが、結局は早いと考えています。

## 経営者として感じたこと

この3か月で一番大きかったのは、アプリの出来ではありません。**初回訪問で、実物の図面を見せていただけたこと**です。

AI導入というと、「AIに何ができるか」を社長が調べて決めるもの、と思われがちです。でも本当に効く仕組みは、毎日の仕事の実物——図面、帳票、手書きのメモ——から始まります。社長が決めるのは、「どの仕事から始めるか」と「その仕事の実物を見せること」だけで十分だと、あらためて感じています。

## まとめ

- 道路標識・標示業の「保安図」を、住所と地図から下書きするデモアプリを**初回訪問の直後**に試作した
- 実物の図面と並べて見直し、**5か所を作り直した**。現場の「当たり前」は、形にして初めて見えてくる
- アプリを広げる前に、**社員研修とメール環境の統一**で土台を揃えている（進行中）

同じように「何から始めればいいか分からない」という段階から伴走する[AI内製化伴走プログラム](/services)の進め方は、[名古屋・愛知の業務自動化サポート完全ガイド](/blog/nagoya-aichi-gyomu-jidoka-guide)にもまとめています。自社の"一番重い仕事"から一緒に見てみたい方は、[無料相談](/contact)からお気軽にご相談ください。

## よくある質問

### 保安図をアプリで作れば、そのまま役所や警察に出せるのですか？

いいえ。今回のアプリは、地図と寸法から「下書き」を素早く作るためのものです。実際の道路使用の申請では、所轄の警察署や道路管理者の基準に合った正式な図面が必要で、最終的な確認と仕上げは必ず社員の方が行います。アプリの役目は、毎回ゼロから描く手間を減らし、確認に時間を回せるようにすることです。

### 初回訪問の直後にデモが出てくるのは、なぜですか？

訪問時に、実際の保安図を見せていただけたからです。現物があると「何を描く仕事なのか」が具体的に分かるので、AIを使って画面の試作をすぐ作れます。完成品ではなく「話のたたき台」として出すのがポイントで、たたき台があると「ここは実務と違う」という点が具体的に見えてきます。

### AI導入なのに、なぜメールの引っ越しまで手伝っているのですか？

AIを社内で使う土台として、社員全員が同じ仕組み（Google Workspace）の上で仕事をする状態を先に作る必要があったからです。メールやカレンダー、ファイルの置き場所がバラバラのままだと、AIに読ませたい情報も散らばったままになります。地味ですが、ここを先に揃えると、研修で学んだことがすぐ実務に乗ります。
