# 旅行業協会のAIセミナーで話したこと — 旅行会社の「DXが1階、AIが2階」という考え方

公開日: 2026-10-07
最終更新: 2026-10-07
著者: 中屋 茂美
正規URL: https://tsunagaru-ailabo.com/blog/airyokyo-ai-seminar-report-2026-09

2026年9月29日、愛知県旅行業協会 名古屋地区のAIセミナーで、講師として2コマを担当しました。会場は、私たちが名古屋・栄で運営している TSUNAGARU SPACE。第1部はビギナー向け、第3部は実践編という構成で、申込は第1部が18社、第3部が22社でした（9月25日時点の集計）。

今回は、そこで話した中身を整理します。旅行業の方に向けた内容ですが、**「情報が人ごとに散らばっている会社」なら同じ構造**なので、ほかの業種の社長にも読んでいただけるように書きます。

## 当日の構成

| 時間 | 内容 | 使った道具 |
| --- | --- | --- |
| 第1部（90分） | ビギナー向け「Google Workspaceを活用した旅行業向けAI活用術」 | Drive・フォーム・スプレッドシート・カレンダー・Gmail・Gemini |
| 第3部（90分） | 実践「"やってくれるAI"へ」 | Claude Code・Google Workspace Studio・Gemini Notebook（旧 NotebookLM） |

第2部は協会の地区会で、私は議事録を担当しました。AIの話ではないので、ここでは触れません。

## 第1部：DXが1階、AIが2階

第1部で一番伝えたかったのは、**AIは2階に住んでいる**ということです。

旅行会社の仕事は、お客様の情報・手配先とのやり取り・日程表・見積が、担当者のメール・個人のPC・紙のファイルに散らばりがちです。この状態でAIに「この団体の日程表を作って」と頼んでも、AIは**読める場所に資料が無い**ので動けません。

| 階 | 何をするか | 道具 |
| --- | --- | --- |
| 1階（DX） | 情報を1か所に集める。誰が見ても同じ場所にある状態にする | Drive・フォーム・スプレッドシート・カレンダー |
| 2階（AI） | 集まった情報をAIが読み、下書き・要約・表にする | Gemini（Gmail・Docs・Sheetsの中で動く） |

1階ができていない会社がAIを入れると、「AIに聞いても、うちのことは知らない」という感想で終わりがちです。逆に、1階さえできていれば、2階はあとから乗せられる。**順番の話**です。

### 旅行会社の「1階」の具体例

当日は、旅行会社の実務に合わせて、1階の作り方を4つ話しました。

1. **お客様の情報はフォームで受け取り、スプレッドシートに自動で並べる**。申込書を目で見て転記する作業をなくす
2. **パスポートなどの大事な情報は、台帳と同じ場所に置かない**。鍵のかかる別の場所に保管し、台帳にはリンクと「消す日」だけを書く
3. **カレンダーの予約ページで、相談の日程調整を自動にする**。往復メールの回数を減らす
4. **Gmailの返信画面でDriveの資料を参照する**。「あの資料どこだっけ」をメールを書きながら解決する

2番目の「大事な情報は台帳と分ける」は、便利さの話ではなく、**お客様の情報を預かる会社としての線引き**の話です。AIを入れる前に、ここは決めておいた方がいい。これは何度でも言います。

### 2階の例：調べ物を、AIに「置いておく」

第1部の後半では、Geminiの Deep Research を実演しました。題材は「11月に12名で1泊2日、名古屋発着の北海道旅行」。これを出典付きで調べさせ、できたレポートをもとに日程表の1枚絵（インフォグラフィック）まで作らせる流れです。旅行会社の方には、日々の仕事そのものの題材だと思います。

ここで見せたかったのは、答えの正確さよりも**使い方**です。調べ物をAIに投げて、待っている間に別の仕事をして、戻ってきたら出典を確認する。AIに「任せきり」でも「つきっきり」でもなく、**置いておく**という付き合い方です。

実際、事前に試したレポートには、出典の付いていない章や、無関係なページが出典に混ざった箇所がありました。当日はそれをそのまま見せて、「だから出典の確認は必ず人がやる」という話につなげました。AIが間違える実例は、隠すより見せた方が、使い方が伝わります。

![1階にDriveやフォルダ、2階にAIの作業机がある二階建ての建物を俯瞰で描いたアイソメトリック図解](/images/blog/airyokyo-ai-seminar-report-2026-09/body.jpg)

## 第3部：「教えてくれるAI」から「やってくれるAI」へ

第3部は実践編です。チャットで答えてくれるAIと、ファイルや表を実際に動かしてくれるAIは別物だ、という話から入りました。冒頭では「AIエージェントとは何か」を、**辞書と新人スタッフの違い**にたとえています。辞書は聞けば答えますが、仕事はしません。新人スタッフは、頼めば動いて、結果を持ってきます。

紹介した例と、その場で動かした実演は、次のとおりです。

| 内容 | 形 | 旅行会社での使いどころ |
| --- | --- | --- |
| 見本の問い合わせ（社員旅行・日帰りバスの相談）を読ませ、返信の下書きを作らせる | **その場で実演**（送信はしない） | 団体の見積依頼・日程変更の一次返信 |
| 見本のFAX（手配先からの回答）をAIに読ませて要約させる | **その場で実演** | 手配先からのFAX回答の見落とし防止。仕組みとしてはWorkspace Studioで要約してGoogle Chatに流す形を紹介 |
| 海外の個人旅行（4泊5日・3名）の日程表づくり | 事例として紹介 | 個人旅行の提案書・確定日程表 |
| 自社の婚活バスツアー事業の基幹システム | 事例として紹介 | 団体・企画旅行の運営全体 |

問い合わせ返信の考え方は、以前[「問い合わせメールの一次返信を、AIに下書きさせる」](/blog/mail-reply-ai-draft)で書いたものと同じです。**AIは下書きまで、送るのは人**。この線は実演でも変えていません。

自社の基幹システムは、**手配→ツアー作成→募集ページ→予約受付→入金消込（入金と請求の突き合わせ）→人数管理→当日→集客**の8工程に分けて紹介しました。旅行会社の方には一番イメージしやすい流れだと思ったからです。

後半30分は Gemini Notebook（旧 NotebookLM）です。当日の地区会の議題に関係する観光情報の公式ページを数本読み込ませ、「この資料だけを根拠に答える箱」を作って質問する、という使い方を体験していただきました。箱の考え方は[「Gemini の"案件ごとの箱"が組織向けに正式提供」](/blog/gemini-notebook-anken-hako)で詳しく書いています。

## 正直に話したこと

セミナーでは、うまくいっている仕組みだけでなく、**うちでも止まっている仕組みがある**ことも話しました。通知の仕組みが止まった週があったこと、自動投稿を止めた週があったこと。AIの仕組みは一度作れば終わりではなく、止まったら気づいて直す人が要ります。

また、「何分が何分になった」という時間短縮の数字は、測っていないものは出しませんでした。測っていない数字を言うのは簡単ですが、それをやると、聞いた方が自社で同じ数字を期待してしまいます。

## 旅行会社でなくても

今回は旅行業の方向けでしたが、終わってから考えていたのは、製造業の図面と見積、士業の顧問先資料、建設業の現場写真も同じだ、ということでした。どれも「人ごとに散らばっている」という点で同じで、1階を作ってから2階を乗せる順番も同じです。

自社でどこから手を付けるか迷う場合は、[「名古屋・愛知の中小企業のための"業務自動化"完全ガイド」](/blog/nagoya-aichi-gyomu-jidoka-guide)に全体の地図を置いています。

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### 講座のご案内

セミナーで体験していただいた内容は、LABOの講座でも同じ形で開いています。Google Workspace × Gemini の体験と、Claude の導入を当日に完了する講座の2本立てです。日程と内容は[講座・研修のページ](/training)をご覧ください。

「うちの業界向けに話してほしい」という協会・団体の方からのご相談も受けています。[無料相談フォーム](/contact)からお知らせください。

**関連記事**
- [「Claude Code」を会社に導入する方法——中小企業のための、やさしい始め方](/blog/claude-code-company-guide)
- [Google Workspace Studio（旧 Flows）が、中小企業の「ノーコード自動化」を変え始めた](/blog/workspace-studio-chusho-jidoka)

## よくある質問

### 旅行会社でなくても、同じ考え方は使えますか？

使えます。「情報を1か所に集める1階」と「AIが読んで動く2階」の2階建ては、業種を問いません。旅行会社はお客様の情報・手配先の情報・日程表が人ごとに散らばりやすい業種なので題材にしましたが、製造業の図面や見積、士業の顧問先資料でも構造は同じです。

### 個人向けの無料Googleアカウントでも、セミナーで話した内容はできますか？

一部はできますが、Gmailの返信画面でDriveの資料を参照するような「Geminiが仕事の中に同乗する」機能は、日本では有料のWorkspaceプランが前提になるものが多いです。セミナーでも「どこまでが無料で、どこからが有料か」は表にして区別してお伝えしました。まずは無料の範囲で「Driveに集める」を始め、効き目を感じてから有料プランを検討する順番で十分です。

### セミナーで使った資料は公開されていますか？

参加者向けのページと配布資料は、当日の参加者に案内したURLで共有しており、検索には載せていません。同じ内容を体験できる講座をLABOで開いていますので、この記事の末尾の「講座のご案内」をご覧ください。
